後部座席の子が驚いたように宙を見上げ つられて仰ぐからっぽの空に、点滅する雪 かさついた指先の こわばった首筋の 明日に閉じたままのまぶたの 誰にも気づかれない、小さな蒸発 慌てて手袋を外しても間に合わなくて 代わりに送る、寝癖とくもったメガネのあけましておめでとう 真っ青な空を背負う君の凍えた頬に ほんのひと時でも、あたたかさが降り注ぎますように 呆れるほどに晴れ渡った街の突風 袖口におどおど隠れる部屋着に笑ったら 見慣れた大通りに真っさらな雪原のまぶしさ
凍えた頬に
凍えた頬に
凍えた頬に
後部座席の子が驚いたように宙を見上げ つられて仰ぐからっぽの空に、点滅する雪 かさついた指先の こわばった首筋の 明日に閉じたままのまぶたの 誰にも気づかれない、小さな蒸発 慌てて手袋を外しても間に合わなくて 代わりに送る、寝癖とくもったメガネのあけましておめでとう 真っ青な空を背負う君の凍えた頬に ほんのひと時でも、あたたかさが降り注ぎますように 呆れるほどに晴れ渡った街の突風 袖口におどおど隠れる部屋着に笑ったら 見慣れた大通りに真っさらな雪原のまぶしさ